TopSolidで設計・加工の標準化と効率化を実現
TopSolid導入の背景と経緯
金型内製化のためにCADの導入を決意
「誰が設計を担当するのか」、「どのようなシステムを導入すべきか」という話になり、当時、営業部長だった藤井社長が設計業務とCADシステムの検討を任されることになりました。
TopSolidとの“衝撃的な”出会い
もともと導入済みのハイエンドCADは保守料金が高額だったため、より効率化を図れるシステムがあれば、入れ替えも視野に入れて検討することにしたのです。そんな中、展示会でTopSolid’Moldを見かけたことが導入を考えるきっかけとなりました。
コダマコーポレーションの本社に詳しい話を聞きに行った際、忘れられない出来事がありました。「こちらでお待ちください」と案内された席に座っていると、パーテーション越しで営業会議が始まり、小玉社長が激しい口調で指導をされていたのです。その迫力に圧倒され、正直、怖さすら感じました。(笑)ただ、そのやり取りからは、「TopSolidで日本の製造業を良くしたい」という社長の強い思いがひしひしと伝わってきて、とても印象に残りました。

▲代表取締役 藤井徹也氏
特に社内で高く評価したのは、パーティングの設定とキャビコア分割がスムーズに行える点、そして部品登録・配置機能が充実している点です。また、ねじやピンなどの部品を配置するだけで、配置先の部品に自動で穴があくというプロセスの機能も非常に便利だと感じました。
当時は入れ子周りしか設計できないシステムがほとんどでしたが、TopSolid’Moldは金型構造設計が完全に可能な唯一無二のシステムでした。
導入後の効果
充実した教育体制
また、サポートセンターにも何度も相談に乗ってもらい、大変お世話になりました。システムを深く理解している担当者がいつでも電話で対応してくれる体制は、立上げにおいて非常に心強く、安心感がありました。
金型設計においてやりたいことがきちんとできるシステム
しかし、導入初期は、まだTopSolidでの統一化はしておらず、第二工場ができた際には基幹システムとして従来のハイエンドCADを使用し続けていました。藤井社長は継続してTopSolidを使用しており、一つの形状を作るにもモデリングの手法が多彩で融通が利く点、標準部品があらかじめ用意されている点など、設計のやりやすさは圧倒的にTopSolidの方が上だと感じていました。ミッドレンジ帯のCADでありながら金型設計において“こうしたい”と思うことがしっかり実現できる、こんなにコストパフォーマンスの良いシステムは他にないと考えています。
そして2008年、設計者を増やすことになったタイミングで改めて社内で検討を行い、従来使用していた、別のCADシステムは終了し、完全に社内の設計システムをTopSolidで統一することになったのです。
TopSolidへの絶対的な信頼感
2003年の導入当初、TopSolidはまだv6が出始めのころで、製品として発展途上な部分がありました。しかし、日本市場のニーズを踏まえ、コダマコーポレーションが開発元のTOPSOLID社に対して積極的に機能強化の提案を行っているという話を聞いていました。実際、「ここはちょっとなあ」と思っていた点が2、3年後には解消されていくのを体感することができました。現在もコダマコーポレーションとTOPSOLID社の関係は続いており、今後もさらにシステムが良くなっていくことを見込める、将来性がある製品だということもTopSolidを高く評価している理由のひとつです。
そして今振り返ると、パーテーション一枚越しの小玉社長のやり取りや教育セミナーで話を聞くうちに、コダマコーポレーションの考え方に“洗脳”されていたのかもしれません(笑)
TopSolidを導入して22年が経ち、小玉社長のお話も幾度となく聞いていますが、TopSolidシリーズを提案することで「日本の製造業に貢献したい」という小玉社長の揺るぎない思いと、実際に 使っていて製品の良さを実感しているからこそ、TopSolidに対して絶対的な信頼を持っているのです。

▲TopSolid7で加工をしたインデューサー
TopSolid’Camの導入
5軸加工機とともにTopSolid’Camも導入
その後、2010年に牧野の5軸加工機D500の導入とともにTopSolid’Camも導入しました。TopSolidシリーズへの信頼感ももちろんありましたが、最大の決め手は、マシンシミュレーションの機能でした。TopSolid’Camのマシンシミュレーションは、工具だけでなく、機械全体を含めたシミュレーションができるので、加工前に実機と同じ状態で正確な干渉確認、動作確認が可能となる点を評価しました。もともとCamとシミュレーションソフトを別々で導入予定でしたが、それらがすべて一つのシステムで完結できるという点も大きな魅力でした。
また、重たいデータでも軽快に操作可能な点、履歴管理もしっかりできる点にも惹かれ、いきなり5軸、複合旋盤加工までTopSolid’Camのすべての機能を含めたモジュールを導入しました。
TopSolid’Camの導入による効果
TopSolid’Camだけでツールパスの作成からマシンシミュレーションまで一貫して行えることで、段取りの設定や確認にかかる時間が2割から3割削減されています。データ作成の工数が短縮されたことで、実際の加工にも今までより早く着手・完了できるようになり、全体的な納期の短縮にもつながっています。
さらに、TopSolid’Camの導入により5軸加工機で難削材の加工もできるようになり、現在では北海道で開発中のロケット部品の加工にも取り組んでいます。
TopSolid’Pdmの導入による効果
ファイルベース管理からデータベース管理になったことで、過去の類似データを検索で簡単に見つけ出せるようになりました。これにより、類似品を作成する際に過去の設計手法・ツールパス作成手法を応用できるようになり、教育の効率も大きく向上しました。
また、社内標準をテンプレートとして登録、活用することで、誰でも同じ品質のデータを作成できるようになり、製品品質の安定にもつながっています。
チーム設計をする際にも、Pdm Serverを使用することでデータの重複や上書きを防ぐことができ、安心して作業を行うことができます。
システム統一化によるメリット
TopSolid’Camを導入するまで、当社では2D、2.5D、3Dに対して様々なシステムを保有していました。それらの習得は個人任せになり、「あの人がいないと操作できない」といった属人化が起き、業務が進まないことがありました。最悪の場合、担当者が休むと別の人がデータを一から作り直す必要があるということもありました。
現在では使用するシステムをTopSolidに統一した ことで、そうした問題は解消されています。新人も複数のCADやCAM を覚える必要はなく、多彩な機能をもつTopSolidで、すべてのCAD/CAM業務を行っています。

▲製造本部 製造2部 航空宇宙事業部 ゼネラルマネージャー 赤塚氏
今後の運用に関して
PDMを使いこなし、業務全体の効率化を図る
今後はさらにPDMの活用を深め、 各個人が持っている知識やノウハウを社内標準として落とし込んでいきたいと考えています。
現在、設計は設計のサーバー、加工は加工のサーバーと分かれている状態のため、まずはこれをPdm Serverで一元化して管理できるようにします。
テンプレートや加工条件の登録数も増やしていき、会社全体で知識を共有し、データを管理・活用できるように整えることで更なる業務の効率化を図ります。

▲同社での製造品例
導入先の概要
株式会社キメラは、自動車分野をはじめ、医療、航空宇宙、産業機械など、様々な業界に向けて超精密金型と超精密部品を製造している、プラスチック金型メーカーです。
金型以外の加工では、北海道で開発中のロケットに使われる部品の難削材加工等を行っております。

▲株式会社キメラ 本社全景
| 社名 | 株式会社キメラ |
| 所在地 | 北海道室蘭市香川町24番地16号 |
| 設立 | 1988年 |
| 代表者 | 代表取締役 藤井徹也 |
| 資本金 | 2,800万円 |
| 従業員数 | 110名(2022年1月現在) |
| 事業内容 | モールド金型・各種金型部品加工精密金属機械加工モールド金型設計・製作・試作 |
| ホームページ | https://chimera.co.jp/ |
| TopSolidの導入数 | TopSolid’Design 7 11本 TopSolid’Mold 7 5本 TopSolid’Cam 7 6本 TopSolid’Pdm Server 7 1本 |